「針を運ぶ」
ちくちくと無心に
針を運ぶ
頭の中のごちゃごちゃ
胸のざわざわ
少しだけ
おさまったように感じる
人は
誰びとも
生老病死をまぬかれることは
無い。
ひとりで暮らし始める
そう決めた時に、
なぜ、何故に.....
世にいう不幸が追い重なる
宿命か
業か
弱かった女は
とうにキャパを越えているはずなのに
倒れることはなかった
ちくちくと無心に
針を運ぶ
形ある物を作れる
と、いう自信が
無心になれる 強さにつながる