「自分に戻る過程」
かつて、自分はリーダー的位置が似合う
積極的で打たれ強い人間である
と、錯覚していた
かなり長い間
刷り込みだったのだと気づいた
ヤンチャしても許される兄を鏡に
自分は、親を困らせてはいけない
成績優秀を目指す
止められた事は諦める
そんな幼少期を過ごした
思春期には、兄は近づくのも怖い
存在になっていた
心配する両親を見ていた
私は、女としての完璧をめざす
明るいお嬢様に見える成人になった
嫌な部分、ヤンチャな面を
底に隠して
いい顔しか出来ない私は
攻撃的な性質持つ人たちの
標的になり続ける
反論が出来ない
内に溜め込んでしまう
休日は
倒れこむように眠る
それを母に責められる
ついに、下血が止まらず
入院
*
弱っていた私を
優しく包み込んでくれる、
かに見えた男と、家族になる
精神の闇
生命の魔
訳もわからず
困難な子育てを続けるうちに
うつ病になった
生命のSOS にも気づかなかった
そうゆう自分に、出来上がっていた
さらに20数年
時が来た
だったと気づいた
今、
本来の自分に戻る
過程だ