詩集「群れない猫」近日発行!

群れない猫

土屋容子の暮らしと詞花

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針を運ぶ

「針を運ぶ」 ちくちくと無心に 針を運ぶ 頭の中のごちゃごちゃ 胸のざわざわ 少しだけ おさまったように感じる 人は 誰びとも 生老病死をまぬかれることは 無い。 ひとりで暮らし始める そう決めた時に、 なぜ、何故に..... 世にいう不幸が追い重なる 宿命…

向き合う

生きてゆく、 生きてきたことへの違和感。 それと向き合い、考え、思索し、 たくさん学んで、 行動を起こし、確かめ、 よりよい生きやすさを目指していく その対極に、 我は一番、悪いのは世間や他人と 向き合いを避け、逃げ続ける どれも同じ一生なら、 た…

ダメージ

脳の機能が弱まると 外界のあらゆるところの 普通のモノに嫌な刺激を感じる 太陽光、 これからの強い紫外線は最悪 色、 雑多の大型商業施設の色の反乱 音、 テレビから流れる情報が詰め込まれた、 押し付けの騒音 文字、 好きな作家のエッセイさえ読めない …

限界を過ぎたから涙があふれる

朝ドラの母親役のキレイな女優さんの 一言一言に、涙があふれる あぁ、あの時 あんな優しい言葉をかけてもらいたかった いつだって一生懸命走り続けてきた 良い結果が出るのは当たり前 しくじって休んでいると 家に居るのが苦しかった 私だって生身の人間で…

癒えない傷

猫と遊んだ後の小さな傷 消えるまでに三日はかかる 深くなると膿んでしまうこともある たとえ小さな傷でも、毎日毎日 繰り返しされたら 癒える事なく痛みは続く 可愛いはずの 猫が 目の前からいなくならない限り... 猫には悪意などない 悪意など微塵(みじん)…

セルフケア

家から、そう遠くもない 衣食住のそろっている空間で 一人になるそれは、私にとって とてもとても必要なことなのだと感じるずっと長い間、 私の精神は、日常的に傷つけられてきていた そのことに気づくことなしにきた他人からは理解されず なまじ真面目な性…

女子会第2ラウンド

女子会の流れでKの母上に会いに行く Kの結婚式以来約三十年ぶりの再会だ 齢(よわい)八十を超えた母上 アラ還(かん)の二人と母上の夕食は、 女子会第2ラウンドとなった あたしはね、木登りしておにぎりを食べていたのよ 千葉の田舎に疎開(そかい)していた…

生きている。

いろんな波風があった けれど今、生きている難病の息子、生きている 大うつだった私、生きている 不登校の娘、生きている誰が命を落としていても 不思議ではない状況だった きっと全て意味のあることだったあと何年かたち そう思える日が 来るに違いない人と…

旧友のように

ほんとうに、大切だと思える人と 関わってゆきたい 損得など考えず、その人のために すっと、手をさしのべたり 時には、長い手紙を書いたり 急に会いたくなって電車に乗り、 小さな花束だけ持って、 ドアをたたいたり... そんな、キセキのような友がいたら …

水辺にて

花の頃も過ぎた桜しべの 濃い紅の色も愛らしく 風にゆれる番(つがい)の鴨が毛繕いをすませ 並んで水に輪をなして 泳いでゆく平安の昔からなる 満々たる池疲れ萎えた心、 安らぎがひろがる 水の辺(ほとり) ★前橋ポエトリーフェステバル参加詩 テーマ「水」★関…

いとなむ

毎日、毎日、 繰り返される日常何でもないようなことが 積み重なり、 人の歴史を作る鳥や虫のように ただ、生きることの素晴らしさを 生命のちからを 感じて暮らしてゆきたい 2015.03

猫の詩、いくつか

「夏も冬も」 リアルな毛皮は なんてキモチいいんだろう中はあったかのはずなのに シーツの上で脚にふれる ヒヤッ としたなめらかさ気まぐれに アタシのそばに寄ってくる キミをムリヤリ ぎゅっとしたくなるねぇ キミ 冬になったら たっぷり 体温をお貸しく…

桜、散りゆく

部活、ボール拾い 足元にひゅーる春風とともに 桜の花びらが届く 心 ふわりなる夜、人影もない古い川沿い 桜並木 はらはらと落ちる 花びら いくつかの外灯が照らす 妖艶な桜 心 解き放つ昼下がり、 西の人造湖へと続く道 人を見下ろすほどの桜があふれる 満…

お兄ちゃんのクッション

お兄ちゃんに小さめのクッションをふたつ作った 初めて作った手作りのクッションはママが 今でも大事に使ってくれているこの前、お兄ちゃんと会ったら 身体と車イスのすきまをうめるのに ウレタンをそのままちぎったようなのを使っていたのだお兄ちゃんはあ…

夜の柱

ふと、 暮れたはずの西の空を見ると黒ずんだ灰色の 大きな柱があった夜の柱だ。柱の上にはだいだい色の帯があるこうして徐々に、 夜におおわれてゆくのだ通りには、 南からの風が吹いているすてたもんじゃない この町の夜も

できる。できない、

できる できないは 紙一重できない の今は できる の明日つながる一歩心の奥で 強く 強く、祈るできる 自分を思い描く

砦(とりで)

命の前の砦 いや、 永遠の生命を信じるなら それ、かもしれない私の砦(とりで)を侵さないでください 死にながら生きた状態で 辿り着いたものだったから、。 辿り着いた? 創(はじめ)からあったものなのでしょう私が発する言葉たちを私の砦を侵さないでく…

送る

「送る」 午後4時を少し過ぎ 定刻で 宅配の食材が届く都市ガスは止まっているが 電気は点いている普段あまり使わなくなった ホットプレートで 晩のメニューだった 焼きそばを 2回に分けて 5人分作る食卓には 月1の通院から帰った 筋ジストロフィーの息子…

ツーババ

ババがふたり ババは、ふたりでも相当うるさい 今どきのババは、パワフルだあら、あーたのジャケット素敵じゃない どちらで作ったの? ×× でも、も少し長い方がおしゃれねね、知ってる、Cさん ほら、すごいゴミ屋敷だって噂の。 猫、5匹も飼っているんですっ…

くるくる くるり

春のやわらかい風に くるくると洗濯ものがまわる くるくる くるくる くるくる… わたしのいちねんも まわって まわってやっと 春!

立春

夜毎聞こえる赤ん坊の泣き声が おぎゃーから意識をもつ 子供の泣き声に変わった 立春。 そろそろカレも歩き出す 季節なのかもしれない

暮らす

10年20年…30年30年、一緒に暮らして 色々、、 色々ありすぎて好き。。とか、キライ、とか 通り過ぎて遠のいて今まで、一緒に暮らした その時間が全てになり……そうして、50年暮らしたら、 どんな世界が見えてくるのか とても、とても楽しみにさえな…

水仙の花

小春日和、息子と実家までの 一本道をゆっくりと歩く「お花、キレイね」 そう、いって民家の軒先に咲いている 数本の水仙に小さな手を伸ばしたあっ、このお花は ここのおうちの人が 一生懸命育てているのよ 取らないでおこうね「うん、ママお花キレイね」も…

夜明け前を少し過ぎた頃

夜明け前がいちばん闇が深いというだんだんと闇が濃い紫になり薄い紫 濃いオレンジから太陽が昇ってゆく 冬の明け方はとりわけ美しいその夜明け前も 寒い冬の朝に起きてみなければ 見ることができない人生の冬の夜明け前はとても長く感じる もう明けないのか…

ニュートラル

髪を切った伸びるにまかせて 鎖骨くらいまでになっていた私らしい、ボブにもどし そしてちょっぴりウェーブをやっと ニュートラルになった感じ。こうなると、 バックも前進もしやすい 難しい縦列駐車だって ぴたりと決まりそうださぁ、周りの木々に負けない…

春から初夏へ

風がかわったどことなく 甘い匂いをふくんで 鼻をくすぐる遠く見える公園のモクレンは もう満開を過ぎ 開ききっているふと気づくと ベランダ前の木が 固い小さなつぼみをつけていた この子はだれだっけ?そうだ ここに咲くのは 白いハナミズキだった初夏の始…

違和感

旅の帰り最寄駅に降り 違和感を覚えた・・・?はたと気づいた青いきらきらの電飾がまだ 駅前にそのままなのだ12月初めのきらきらはドキドキするのになぁなんでだろうこの違和感は立春を過ぎてすぅこしずつあたたかくなっているのに 雪だるまの電飾って!こ…

余白

余白のたっぷりある 読み物は心が和む白い部分は 単なる余りではなく空想だったり 誰かの想いだったり 空(そら)だったり色んなものを 入れ替えられるからあくせくしたこの時代 むしろ贅沢ともいえるそこで心を満たすことは 我(おのれ)に対する救済なのだ

モノクロの一コマ

ハイネックセーターに ミニの釣スカート ご丁寧に毛糸のキャスケットまで かぶったおんなの子40年の時を超えて 目の前に現れたモノクロの写真は 瞬く間にあの頃を点と線で結ぶ確かに存在したあの頃が あるから 50代のわたしがいる不思議な感覚に包まれな…

路地さんぽ

路地には風情がある 生活がある 四季がある 匂いがあるガイドブックは信じちゃいけない 自分にとっての良い店や場所は そんな所にはないのだから

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