詩集「群れない猫」近日発行!
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群れない猫

土屋容子の暮らしと詞花

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事件から派生する文学

昨年夏、芸人さんが推薦する書籍をあつかう番組を観て、桐野夏生の「グロテスク」を
読んだ。桐野夏生の「OUT」には、十数年前、ドラマと共に原作にもはまった。
久々の桐野夏生作品。オンナ芸人・光浦さんが言っていたとおり面白くぐんぐん読めた。

この「グロテスク」実際にあった事件をあつかった作品と知り、あまり読むことのない、
ノンフィクションの「東電OL殺人事件」も続けて読んでみた。
裁判にともなう事件の事実が延々と何回も繰り返されて記載されていた。
作者・佐野眞一氏は、被告の無実を信じて被告の生まれ育ったネパールまで飛び、
詳細の取材を元に書かれてあった。
この事件が発生したのは、1997年で、妊娠中だった私は、この手の事件は
見ないようにしていたので、全くの無知であった。
400ページ近い量のノンフィクションを一応読んだ。

夏の間、「グロテスク」から始まり、ずっとこの不可解で興味をそそられる事件関連の
本を読んでいたことになる。しかし、次第にウツに傾いていた私は、悪夢を見るように
なった。かなりホラー映画を観ているが、悪夢などみることはなかった。
そして、続編の「東電OL症候群」は読むのをやめた。

***

しかし、だ。
秋に興味をもって、読んだ「1Q84-1」にもこの殺人事件をあつかったような
表現があった。主人公・青豆の女友だちに関する描写だ。
そして、ドラマ「FUJIKO」から派生して、再度、真梨幸子の「殺人鬼フジコ」の
続編を読み、「女ともだち」という作品も続けて読んでみたら…

…登場人物・吉崎満紀子の描写。あれっ?と思い最終頁をめくってみたら…
参考文献に佐野眞一の「東電OL殺人事件」とあった。

検索すると、他にもいくつかある。

真梨幸子の「女ともだち」でも、その猟奇的な事件から被害者の吉崎の
生前の暮らしぶりが法廷やマスコミ・雑誌で暴かれていくのだが、
こちらは、小説でありフィクションだが、罪など問われない一般人にでも
あてはまりそうな設定で怖くなる。

私は、ホラー映画や怖い話、不思議な話は大好きで、よく読んだり観たりする。
でも、本心は怖がりなのだと思う。いわゆる怖いもの見たさだ。
だが、圧倒的な事実の前では、固まってしまう。

ある子役からの女優さんが、目の前で殺人事件に遭遇したためにPTSDになり、
女優業をやめたという。「本物を目撃してまったらもう演ずることはできない」
とあった。

私には、このような圧倒的な事実を文字や作品にする勇気も力も、未だない。

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