「晴れわたる空の下」
晴れ渡る空 鳥のさえずり
猫の鳴き声
静かな春の一日
休日なのに
静かすぎる
*
手をひんぱんに洗い
手作りマスクを付け
うがいし
人との距離を取っている
家族でも同等
昨日、買い出しに行った
病院で薬を処方してもらった
罹患しているかもしれないのだ
そう思って、暮らしていく
時期なのだ、今は
社会は回っている
配達される新聞
郵便、宅配商品を届ける人
スーパー、コンビニ、ドラッグストアで働く人
そして見えないウイルスに対峙する
医療関係の全ての人
*
少し前まで
隣人の騒音にナーバスになり
眠れなかった
休校から長い春休み
不安なのだろう
帰省もできないのかもしれない
自分の立場だけを考えていた
弱さが見えた
世界的な、ウイルスによるパンデミック
まさか自分の生きている間にこんな事態が
訪れるとは
いや、9年前の3.11があった
首都封鎖のデマが流れた後
町やドラッグストアの気配は
殺気を帯びて
あの時と同じだった
晴れ渡る空 鳥のさえずり
猫の鳴き声
静かな春の一日
休日なのに
静かすぎる
今日も一日がはじまる
見かけは変わってない世界
検索したら
変わってしまった世界
2020.4.11